昨日、幼稚園で息子の発表会があったんですよ。
こういう催し物の前って、始まる前に「開会の言葉」的な感じで、園長さんが5〜10分くらい話をするんです。
まあ、こういう儀式的なことはどこでもあるでしょうし、それは全然いいんですが・・・
この園長さん、話の中盤くらいで、ほぼ毎回こういうことを言うんです。
「ではここらへんで堅い話は終わりにして、そろそろいつもの面白い話をしますね。」
我が息子も既に年長。
つまり僕も、息子が年少の頃から数えれば、この園長さんのトークをもう何回もくぐり抜けてきてるんですけど・・・
過去のこの開会の言葉にて、一度たりとも会場内に笑いが起こったシーンを見たことがないわけですよ。
まあそりゃそうですよね。
「今から面白い話します」で始まる話で笑わせるって、プロの芸人さんでも難しいわけじゃないですか。
そこへもってきて、どちらかと言うと喋るの苦手そうな園長さんが、「今から・・・」なんていうハードルの上げ方をしたのでは、結果は火を見るより明らか。
もちろん、今回も安定感あるスベリ方をしてました。
内容としては、、、
「にんじん堀りから帰ってきたある園児がお母さんに『にんじんはスティック状に切って味噌で食べると美味しいんだって』と言ったらしいんですよ。 聞くと、幼稚園バスの運転手さんがお酒呑みで、ついお酒に合う食べ方を園児に教えてしまったわけですね。」
・・・みたいな感じでした。
いや、多分悪くはないんでしょう。
導入部分で下手に「今から面白い話を・・・」みたいなことを言わず、上記の内容を端的に伝えれば、まあほんわかと良い感じで終わる可能性も高いと思います。
しかし、己に厳しい(?)園長は、果敢にハードルを上げにいってしまったため、結果的に軽く200人は越えるであろう数の父兄が一斉に沈黙するハメに。
すると園長、すかさず畳みかけます。
「あれ? 面白くなかったですか?」
僕は後ろの方から見ていたのですが、後ろからでもわかりました。
その問いかけに対し、前列のお母さん方の頭がみるみる下がっていったのを・・・
皆、視線が合わないように必死だったのでしょう。
「流れ弾はゴメンだ・・・」というお母さん方の意思がヒシヒシと伝わってきました。
いやぁ、それにしても園長、ハート強いなぁ。。。
何かの長になるためには、あれくらいのハートの強さが必要なのでしょうね。
息子の発表内容より、園長さんからの人生における教訓を受け取った、そんな発表会。
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