投稿日 |
2016/3/23 |
投稿者 |
ソーイ さん |
年代 |
40代 |
性別 |
男性 |
職業/立場 |
サラリーマン |
パチスロレベル |
初級者 |
明日はまるまる一日ヒマになった。
じゃあパチスロを打ちに行こう。
時間は有り余っている。
どうせならどこか遠くの町の店に行ってみよう。
「そうだ…」
朝5時半に家を出てから5時間。
やっとたどり着いた。
今日のお目当の店は、知る人ぞ知るレア機種や珍機種の聖地。
小田急線のとある駅前にある、そう、あの大根の絵が描いてあるパチスロ専門店さ。
この店に来るのは初めてなのだがね、この町に来るのは初めてじゃない。
かれこれ…25年振りだ。
この店から少し離れたところに某大学がある。
そう、僕はかつてこの大学の学生だったのさ。
だから当時はこの店の近くでアパート住まいをしていたのだよ。
コインパーキングに車を停めて駅に向かって歩き出す。
左側にパチンコ店がある。
25年前もここにパチンコ店があった筈だがね、今は違う店になったのかな。
時代が変わったのだね。
さて目的の大根の店に着いた。
25年前にもこの店はあったのだろうか。
当時の僕はパチンコ専門だったからね、当時からこの店があったとしても僕は気づかなかったり印象に残らなかったのかもしれない。
が、この店の古臭い感じからして、当時からあったのかもしれないね。
店に入るや僕の目に飛び込んできたのはサンダーVスペシャル。
その隣にサンダーVリボルト。
その向こうに我が愛するビーマ。
先客は5人ほど。
何故かみんな新しめの機種を打っている。
バジリスクや番長ならさっきの綺麗な店でも打てるだろうに、何故この店でその台…と思ったがね、いつでもレア機種を打てる環境にいると逆に打たなくなるものなんだろうね。
そこへいくと僕は今日しかチャンスがない。
わざわざこの店に来てまでビーマクラコレサンダーを打ったんじゃ来た意味がない。
この店でしか打てない機種を打つべきだよ。
事前にネットで調べてあるからね、打つ機種は決めてきた。
まず今日の1台目は「ダイナマイトリターンズ」
初めて見たよ。
その存在は知っていたがね、見るのは初めてだ。
さっそく打ってみたがね、5000円使って当たらず。
ビタ押しの見せ場もなく断念。
次は「キンバリー」
これも初めて見た。
今度は1000円でビッグ。
その後すぐにレギュラー、レギュラーとまたたく間に3連チャン。
う〜ん、ハナハナの方が中毒性はあるだろうね。
持ちコインで台移動。
次は「シオサイ」
これは過去に一度だけ打った事があるけどボーナスを引いたことはない。
今日も引けず。
次は「スーパーシオ」
これは初めて。
よくわからないが、左中段にチェリーが止まった。
これはボーナスだろう。
ハイビスカスが光った。
ハイビスカスの光り方は、やっぱりハナハナの方がインパクトや中毒性があるね。
コインが全て無くなってしまったが、どうせ今日は収支なんて度外視さ。
片っ端から打ってやろう。
存在は知っていたけど見たことのない機種、というのもあれば、そもそもその存在さえ知らなかった機種もある…
「イルカ夫人」
イルカ夫人…って…
ものすごく特異な雰囲気を醸し出しているよね。とりあえず打ってみたけど、う?ん…。
「プレイボーイ」
違和感告知からビッグ。
「アクアビーナス」
僕のパチスロの原点中の原点。
全然リプレイが引けなかったけどね、レバーオンで一発告知の単独レギュラー。
そして「走れメロス」
仕様がよくわからない。
「チェリーパラダイス」
「剣豪」
よくわからないが、不思議な機種だったな。
そして「サンダーVスペシャル」
何故かホッとする。
他の機種の持つ世界観がインパクトがあり過ぎたね。
このVスペではボーナスを引けなかったのだがね、この「ホッと」感に引き込まれて、ついつい隣のリボルトを打ってしまったよ。
レバーオンの予告音が妙に僕をホッとさせてくれた。
何だかんだ言っても結局…新しいモノに慣れてゆくものなのかな。
ま、そうは言ってもここの古いレア機種よりもビーマクラコレサンダーの方が遥かに素晴らしいとは思うがね。
それでも5号機の始めの頃は、その時は夢中になっていた筈なのに、新しいモノが出てくると自分もそれに馴染んでしまうものなのだろう。
さて、また遠くまで帰らなくちゃならない。
16000円のマイナスで終わってしまったが、楽しめたから良し。
とはいえまだ少しは時間がある。
駅前をしばらくブラブラしてみたのさ。
するとどうだい…
駅前はすっかり様変わりしている。
僕がしょっちゅう行っていたコンビニがなくなってる。
僕がしょっちゅう行っていた弁当屋もなくなってる。
カレー屋も無い。
中華料理屋はあったけど、営業しているかどうかは不明。
25年振りにこの町を訪れてみようと決めた時、ここへ来たらきっと「懐かしいなぁ…」と思うだろうと思ったがね、実際にはどうだい…
懐かしいと思えるような物が何も無かった。無くなっていたよ。
懐かしい、なんて思えなかったよ。
あった筈の物が無い。
無かった筈の物がある。
ほんの数年間だったがね、僕はこの町に住んでいたのさ。
ほんの数年間、この町は僕のホームタウンだった。
あの時のパチンコ店は僕のホームグラウンドだった。
この町では一度だけ引っ越しをしたのさ。
つまり僕が住んでいたアパートはふたつある。
ひとつめのアパートに行ってみると、新しい建物が建っていてこれも様変わりしている。
ふたつめのアパートに行ってみようと思ったところ…
たどり着けなかった。
場所を覚えていないのさ、僕自身が。
確かにごちゃごちゃした住宅街にあったから道はわかりにくいけど、僕自身が住んでいたアパートなのに…
あの店に来ることはもう無いだろうし、この町に来ることももう無いだろう。
ほんの数年間だったけれど、一億人の中のたった一人の僕という人間がここに住んでいた痕跡などは跡形もなく消し去って、時は過ぎてゆくのだろうね。
ただ、町も変わったけれど、僕も変わったのだろうね。
家に向かう車の中で、ふと思ったのさ。
今僕が暮らしている僕の生まれ故郷を、これからもずっと大切にしてゆこう、ってね。
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