投稿日 |
2013/2/11 |
投稿者 |
ブチ さん |
年代 |
40代 |
性別 |
男性 |
職業/立場 |
サラリーマン |
パチスロレベル |
上級者 |
休日である。
今日は久しぶりに朝イチから打てる。
開店前の並びはなんと160人を超えた。
先着順で入店する訳ではない。
この160人で入店順を決める抽選を受けるのだ。
いざ抽選を受けると、俺はなんと3番。
160人中の3番である。
「今日は引ける」
ここで運を使い果たした、などと言う者もあるが、そのような後ろ向きの思考は駄目だ。
今日は引ける日だ。
となると、今日はどの台を打つべきか。
今日も狙い台は特に絞っていない。
しかし今日は引ける日だ。
この時点で今日はゴッドゼウスのカド台を狙う事に決めた。
あまり強い要素は無いのだが、敢えて狙うとすればこのカド台だとは思っていたのだ。
ここ一週間ほぼ低設定のままだったと思われる。
改めて並び直す。
俺の前の2人は年配の男性である。
十中八九パチンコ組だろう。
このホールの開店前に並ぶ客の7割は若者である。
しかし、開店と同時に開店ダッシュをカマす粗忽な輩がいないという所に俺は好感を抱いている。
俺の入店順は3番。
ほぼ間違いなくスロットのシマには俺が一番乗りだろう。
10時になりいよいよ入店である。
店員の誘導に従い1人ずつ入店する。
俺の前をゆく2人はやはりパチンコのシマに消えた。
俺の行く手を阻む者はもういない。
しかしこのホール、入り口からスロットのシマは遠いのだ。
特にゴッドのシマは一番奥だ。
開店直後は気が急いているので特に遠く感じるものだ。
だが俺の行く手を阻む者はない。
カド台まであと2メートル。
この時、俺の後ろを歩いていた若者が突然エラい勢いで大外から俺をマクりに来た。
走っている訳ではないが競歩レベルの速さである。
カド台まであと1メートル。
ハナ差で彼が前に出た。
その動きから見ても明らかにカド台を狙っている。
「その台は俺んだぁ! 何人たりともその台に触るんじゃねえっ」
口に出して言う訳にもいかず、心の中で激しく叫ぶ。
俺の大オーラを感じたのか、彼は一旦はカド台に座る素振りを見せながらも何故かその隣の台に座ったのだ。
「気」だ。 俺の気が彼を屈服させたのだ。
兎にも角にもカド台を確保できた。
右隣りがマクリの彼である。
二人揃って台にコインを投入し打ち始める。
この時、俺とマクリの彼の間には見えない火花が散っていたのだ。
いやもう間違いなく火花が散っていた。
「俺が先に引いてやる」
きっとマクリの彼もそう思っているに違いない。
さて、ゴッドである。
ゼウスはまだ二度目、旧ゴッドも数回しか打った事のない俺は新旧ゴッドに関する知識は乏しい。
内部モードやらモード移行率、さらに設定変更時の朝イチのモードなどに関する事はわからないのだ。
打ち始めてみると、液晶画面では奇数テンパイが頻出する。
その度に「キィーン!」という効果音が鳴り、とても喧しい。
が、どうやら悪い状態でもないような感じではある。
これはイケそうな予感である。
マクリの彼よりも先に引いてやる。
マクリの彼もさぞかし焦っているだろうと思いきや、彼の台も頻繁にキィーンと鳴っているではないか。
マクリの彼、どうやらあくまでも真っ向から俺に歯向かうつもりらしい。
「良い度胸してるじゃねぇか」
口に出しては言えないので、心の中で彼の意気込みを褒めてやる。
二人揃って必死にレバーを叩き続けたが、しばらくするとキィーンという音もしなくなり、マクリの彼の台もさっぱり鳴りを潜めてしまった。
迎えた320G目。
早くもボーッとしながらレバーを叩き続けていたのだが、この時ふと違和感を覚えた。
「ん? 今遅れたか? ゴッドにも遅れがあるのか? 遅れってことは… ゴッドにもチェリーがあるのか?」
ある訳がない。
とりあえず左リールに赤いヤツを狙う。
赤いヤツが枠下に消え、中段にGOD図柄が停止。
「まさかなぁ…」
中、右リールをポンポンと止める。
ドン! ドン! ガガガガーン!!(本当にこのような効果音だったかどうかは定かではない)
今日もまた、神が降臨なされた。
GOD揃いだ。
やはり今日は引ける!
どうだ見たかと言わんばかりにマクリの彼をチラッと見ると、あろう事か彼は知らんぷりを決め込んでいるではないか。
「くっそぉ、もっと悔しがれよ」
口に出しては言えないので、心の中で愚痴る。
ここからのARTが700G続く。
この頃になりマクリの彼がようやくARTを引いたが、どうやら単発である。
「悔しいか? 悔しいだろう。 もっと素直に悔しがって良いのだぞ?」
口に出しては言えないので、彼の方をチラッと見ると、相も変わらず知らんぷりである。
「痩せ我慢は精神衛生上宜しくないぞ。 早く悔しがるが良い。」
口に出しては言えないので、心の中で彼を諭す。
700GのARTが終了してしまい通常画面に戻った。
するとすぐにリプレイ、リプレイ、またリプレイ。
なんとリプレイ6連である。
ここでARTに復活。
「見たかね君。 これが神に選ばれし者の実力であるぞ。」
マクリの彼は相も変わらず知らんぷり。
世の乙女はこうやって男子を好きになってしまうのではないかと言うくらいに俺の方がモヤモヤしてしまう。
マクリの彼。
やはり後半の追い込み型だったのだ。
俺の一撃2300枚のARTが終了する頃、彼は再びARTを引いた。
これがどうも連チャンする。
そして彼が、あの赤7のすごいヤツを引いてしまったのだ。
ガガガガーン!とストックを獲得しまくる。
この音が俺のガラスのハートを打ち砕く。
「悔しがるな、悔しがったら負けだ。」
そう自分に言い聞かせる。
「悔しくなんかないぞ。 ほんのすこぅし羨ましいだけだ。」
ガガガガーン!ガガガガーン!と効果音が響きわたる。
俺も必死で知らんぷりを決め込もうとするが、こめかみがピクピクしてしまう。
2300枚の俺の出玉も、恐い職業の方々の取り立てのように巻き上げられ、650G以上のハマりでようやく単発を引く。
一方のマクリの彼は一撃3500枚に達し、しかもまだART中である。
先行逃げ切りも逃げ切れず、彼にものの見事にマクられてしまった。
投資した分の700枚を確保し俺は15時に撤退。
その後彼はどこまで出玉を増やしたのか。
「今日はこれくらいで勘弁してやる」
口に出しては言えないので、心の中で負け惜しみを言った。
今度会ったらリベンジだ。
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