投稿日 |
2010/8/15 |
投稿者 |
ギャンブラー@負け犬 さん |
年代 |
20代 |
性別 |
男性 |
職業/立場 |
サラリーマン |
パチスロレベル |
中級者 |
一昔前のバブリーな4号機時代にスロにハマッたため、デフレスパイラル真っ只中といえる世知辛い最近では、勝ちよりも楽しくという願望に回胴式欲望の大半を支配され、今では見る(聞く?)も無残な負け犬街道まっしぐらなスロッターレベル中級の僕ですが、まだ勝ちにこだわっていたボンビー学生時代に起きた場外乱闘浪漫箪について、徒然なるままに綴っていきたいと思います。
ご多分に漏れず、あれは北斗全盛期の頃でした。
僕がその当時通っていたホールはスロット専門店で、200台ほどの設置がある比較的小規模店。
地域密着型の小規模店は郡を抜く優良店か、あるいは郡を抜くボッタ店か…
大規模店に対抗するためにどちらかである可能性が非常に高いと思うのですが、その店は地域で一番の優良店っ!
…というわけではもちろんありませんでした。
北斗・SBJ・キンパルなどなど、あの当時の主立った機種は基本的にストック飛ばしが当たり前。
吉宗や銭形といった1G連などで露骨にストック飛ばしを判断できる機種ではさすがにやってはいませんでしたが、月一イベントでもない限り6はまず入らない。
さらに北斗・吉宗など、客付きが良く且つ高設定でも平気でマイナス100Kとか叩ける機種以外は全1なんじゃないか…と思われるくらい人気・看板機種以外には設定が入りませんでした。
当然、出す気もない新台などは、一応の体裁を整えるため高設定を大量導入しますが、ストックは出荷時のままなのでサミー・ロデオ系は奇跡的なまでに憤死状態でした。
打っている方全員の特技に「死んだ魚の目」が漏れなく追加され、強制的に発動されてました。
「特技・死んだ魚の目…スロッターの返事はない。ただの屍のようだ。」
……他にも、もちろん確信はないのですが、遠隔をしている(剛掌波を避けたのにJack後ボタンベットで通常画面・友人談など)、ウラモノを使っている(前出と合わせ、そのほかにもLEDランプが赤く光りつづける・友人体験、僕も確認済み)、ジェットカット(吉宗ビッグ終了後閉店でコインを流したら680枚しかカウントされず・自身2度ほど体験)などなど、兎に角ウワサの絶えない店で…
そして、極めつけが、ジグマ・スロプー・僕含め学生などなど、そこそこのレベルにいる常連が蔓延る非常に立ち回りにくいホール。
客の6・7割は顔見知り、イベントでの朝一並びの先頭から20人くらいは100%に近い確率でほぼ常連。
ここまで見る限り、はっきりいって打つ価値など微塵も見出だせない、最凶最悪の鬼武者的な店だ…と感じるのは僕だけではないはずです。
ちなみに新鬼武者に対するイメージは最強でも最凶でもなく、普通にまぁ打てるなぁという感じです。
ではなぜ、そんな鬼武者な店に蔓延っていたのかというと…そうです。
常連というのがミソなのです。
この店、より厳密にいえば…
「朝一から並べる常連になれなければ打ちにいく価値のない店」なのです。
もちろん、会社帰りにフラッと寄っても勝てますし、一見さんが朝一から座って勝ってる時もあります。
ただし、他の店と比較すると圧倒的にその確率は低いのです。
物凄い引っ張りましたが、その理由は至って単純明快。
朝一発表台がほぼ毎日あるのです。
しかも設定はほとんどが5。もちろん確認OK。
要は、その数台ある朝一確定の設定5を奪取するために常連たちは凌ぎを削ってるわけです。
ただでさえ設置台数の少ない高設定が朝一から発表され、さらに残りの高設定台もデータやメールを元にあらかた洗い出される。
とすれば常連以外の客が勝ちにくくなるのもまた然りなわけです。
お店の紹介が終わったところでここからが本題なわけですが。笑
その日は彼の名機ドキドキ島が1/2で設定5ということで期待を胸に出陣したわけです。
結果的には9000枚ほど出して22時頃に終えたのですが、実はこの日の狙いの半分はまた別のところにあったのです。
それは、翌日に控えた月一イベントの優先入場券をGETすることだったのです。
この月一イベントはかなりの激アツイベントで、普段、設定6を全く入れないこの店も、4と5はほぼ入れずに、設定6だけを40台以上入れるという大盤振る舞いっぷり。
このイベントの日は朝一で100人以上の並びを記録したこともあります。
小規模店なので店の周りはありえないくらいごった返します。
そしてこの店、話の流れですでにご存知かとは思いますが、基本的には並び順での入場です。
しかし、ビッグイベント時には若干変則的になり、優先券を持ってる人・会員カードを持ってる人・一般という優先順位を設け、さらにその中で並びが早い人順に入場となります。
つまり、優先入場券をもっていなければどんなに早く並ぼうと1番での入場は不可能というわけです。
ちなみに、この優先入場券の入手方法は難しいことはなく、1日に3度ほど遊戯中のお客に配られるので、朝一から22時まで打ってた僕は余裕のGET。
3枚手元にあったので友人の分も難なく手に入れ、至極良い流れのままその日の稼働を終えました。
身体は疲れ切っていたものの、心と財布はホクホクしながら、最寄りのコンビニで栄養ドリンク、食事、雑誌数冊を購入し、今まで打ちこんでいたホールの出入り口へと向かう僕。
自分の台の最終確認? 店全体の稼働確認? 明日のためのデータ取り?
どれも違います。
そう、狙いは一つ。
明日のための整列です。
確認ですが、時刻は22時を少し回ったあたり。
その店の営業時間は当時のスタンダードであった10時から23時までの13時間営業。
要は、まだ数十名の方が自分の台はまだ出ると信じてホールで打っています。
その中で並ぶという、まさかの暴挙。
当時常連だった僕が断言しますが、未だかつてその店では前日営業中に並んだ者はおりません。
僕の知りうる限りでは夜中の2時が最高記録でした。
ちなみに、この記録は僕と友人の記録です。
初めは朝の9時ぐらいに並べば3番手くらいにはつけられるような、そんな温い整列ゲーム(?)も、回を重ねるごとに8時半、8時、7時半、7時…そして、夜中の2時と熾烈を極めていきました。
初めの頃にあったドキドキ感は皆無となり、もはや毎月この日は義務労働のごとく、心身ともに苦痛を感じ始めていたため、この日が僕らの集大成と位置付け、3人が100%確定台に座れるよう、目の前の高設定に見向きもせずに並ぼう、と決意した言わば「テニスコートの誓い」ならぬ「スロットホールの誓い」を立てた、僕らのスロッター史に残るスペシャルデイとなる…はずでした。
そう。僕らの決意した暴挙のさらに上をいく暴挙をかましてくれた連中が約3名ほど……。
えぇ。要は、僕らより早く並んでいるかたが3人ほどいたわけですね。
しかも、毎度、僕らと競り合っていた本命グループではなく、見たこともない新米グループの連中が…。
愕然としながらもとりあえず座り、人当たりは良さそうな感じの方々だったので、
「何時くらいから並んでるんですか?」
と恐る恐る尋ねてみると、
「9時からですよ〜」
と満面の笑みで返されました。
つまり、僕がこの日に彼らより早く並ぼうとするならば、ゾウがレースに勝って爆連中のドキドキ島の設定5を放棄して並ばなければならなかったというわけで、目の前の高設定を見向きもせずに並ぶのならまだしも、目の前の爆連中の台を見向きもしないで並ぶのは、スロットを打つより順番を待ってる時間が好きだなどという、S嬢もビックリな超ドMファイターにしかできない所業であることは疑いようがないでしょう。
僕はs嬢もホッとするくらいのミドルファイターなので、要は、この日、先頭で並ぶのは極めて不可能に近い状況であったというわけです。
ちなみに、正確にはこの時点で並んでるのは僕のみ。
友人が合流するのは、この後15分ほど経ってから。
つまりは、営業時間を30分以上残しているにも関わらず、すでに6名が並ぶという、全国でもあまり見られない光景が、(もう一度確認しておきますが)優良店でもない片田舎の小規模店で展開されているわけです。
そして、営業時間終了の時点でなんとさらに4名追加。
その1時間後には3名追加。
というわけで、日付が変わる前に10名以上が並ぶという奇跡の光景。
この光景を思い返したら「バブリーな4号機時代」と言わざるを得ないと思うのは僕だけではないでしょう。
それはさておき、この最後の3名が追加されたあたりから若干空気がおかしくなります。
というのは、この3名、僕らと毎度競り合っていた前出の本命グループなのですが、実は僕らの後ろに並んでる4名グループとは仲が良く、もはや同じグループといっても過言ではないような間柄。
当然、狙いは朝一の確定台です。
しかし、この確定台、いくら月一イベントだからといって、10台もあるわけがありません。
仮に10台あったとして、これがすべて1つの機種に集まるかと問われば100%ありえません。
そう。 問題は、10時間以上の並び待ちを決意している猛者たちは全員が全員、歴史的名機「北斗の拳」を我が手中に収めようと躍起になっているということです。
なぜ北斗かって…それは簡単。
ストック飛ばし?遠隔?ウラモノ?バグ?
起こりうる全ての悪行に柔軟に対応できるという意味でも素晴らしい名機だったからです。
とりわけストック飛ばしという、スロッターからしてみれば違法にしても良いくらいの悪行を、空気を吸うかの如く平気でやってくる設定師が当時の店長だったもので。
ちなみに、その店の傾向からいえば、北斗の設定6が朝一発表されてる台数は4台。
あとは吉宗に1台と他の機種に2・3台。
こんな感じで振り分けられるのがオーソドックスな感じでした。
僕と一緒に並んでた友人も北斗はあきらめ吉宗ないしはその他の機種に的を絞って、「あの機種じゃない?」「あの機種でしょ?」と談議に花を咲かせてました。
しかし、それを面白いと思わない連中が僕らの後ろに並んでた約7名ほど。
もちろん、前3人を抜いて、全員が常連で顔見知りという、いつものパターン。
彼らも自分らが座れない可能性が高いということは十分承知してたでしょうし、焦燥感もあったんだと思います。
そんな中で、僕の友人の一人が「トイレにいってくる」と、近くのコンビニに向かっていったのですが……
何を思ったのか「荷物を置いての順番確保は禁止だぞ」と安いいちゃもんをつけてきます。
実はこれ、店の窓などにもわかりやすく注意事項として貼ってあるのです。
「荷物を置いて10分以上離れた場合は列の最後尾に並んでもらいます」
……そう。10分も経っていません。せいぜい5分くらい。
なので、当然、言い返します。
「いや、ここに10分以上って書いてあるじゃないですか」
向こうも必死なので食い下がってきます。
で、言い合いをしてるのもバカバカしく感じてきたので無視を決め込もうとした矢先、
「お前、前から気に食わなかったんだよっ」
胸座をつかまれてシャッターにガッシャーンと叩きつけられる僕。
いや、まぁ、気に食わなかったのはお互い様でしょ。
と心で叫ぶも面倒くさいので、
「あの、傷害罪で警察呼びますよ。」
と軽いジャブで応戦を試みたのですが、全く意味なし。
「てめぇちょっとこっちこいよっ」
と裏のほうに連れて行かれそうになる僕ですが、明らかに体格はこっちのほうが上で、かつパワーも明らかにこっちのほうが上っぽいので、
「ふんっ」
と一振りでほどきました…が、やはり相手は必至で食い下がってくるわけです。
仕方ないので、警察を呼ぼうということになって110番。
すると近くの交番から定年近しいヒョロいおじいちゃん警察が参上。
………ここでこの流れって………
軽く話を聞かれてさようなら。
電話代と言い合いをしてたテンションが無駄に終わりました。
すっかり冷めきったテンションの中、当然、順番待ちに対する熱意もすっかり冷め、次第に、僕らの会話は……
「ダルいな……帰ろっか……」
という方向に収束していきました。
あのおじいちゃん、ある意味でディープインパクト(馬ではなく隕石のほう)並みの衝撃をあのホールに落としていったわけで、僕らのテンションは、さながら、その後に起こるであろうアイスエイジを表現していたのかな、と。
振り返ってみるとそんな気がしてならないわけです。
その後、僕らは大人しく帰ったわけですが、どうしても連中の結果が気になり夕方過ぎにホールに行ってみました。
すると、あのおじいちゃんは僕らのテンションのみならず、ホールの出玉状況までアイスエイジと化せる影響力をもっていたらしく、10時間以上の並びに耐えた常連組は、その強打&台叩きっぷりから恐らく設定6に座れた方もいたのでしょうが、ただ、彼らは皆、漏れなくあの特技を習得してました。
そう……
「死んだ魚の目」
はい、お疲れ〜という空気を纏ってササッとホールを巡回するも、彼らの背中から返ってくるコメントと言えば……
「一瞥もない。ただの屍のようだ。」
というわけで、以来、そのホールで僕の姿を見る者はいませんでした。
ただし、僕らと彼らの戦いは違う場所で行われ続けていくこととなります。 (本当に)
いろいろな意味で、ホール外戦争を巻き起こす一大事件となったということを認識した、2年前の夏。
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