居酒屋店員のファインプレー ---2013/4/16の日記--- |
小じんまりとした美味しそうな和食居酒屋にて、男4人でむさくるしく呑んでたんですよ。
客は、僕らを入れて3組。
BGMには、一昔前のヒット曲が有線で流れていました。
平日ということもあり、空いてて実に居心地の良い空間でした。
気の向くままに呑み喰いしつつ、ワイワイガヤガヤと談笑していたところ、スーツ姿の20代後半くらいのカップルが入店。
僕らの近くの席に座りました。
一見普通のカップルでしたが、しいて言えば、女性の方が立場強そうだなぁ、という印象のカップル。
それ以外は気になることもないごく普通な感じだったので、最初は特に気にしてなかったのですが・・・
異変を感じたのは、そのカップルが入店して30分ほどしてから。
BGMにて、浜崎あゆみの歌が流れだしたのですが、何やら不協和音が聞こえてくるのです。
「ん?」と不思議に思い周りを見渡すと、先程のカップルの女性の方が、そこそこのボリュームで気持ちよさそうに歌っているじゃありませんか。
ビール片手に、目をつむり体を揺らしながら。
僕ら以外の2組がどういう反応をしていたかはわかりませんが、僕らは瞬時に「あそこ、やらかしてる・・・?」「うん、やらかしてる・・・」とすかさずアイコンタクト。
えらいもんで相手の男性も引いていたのですが、それを見た女性が「何なの〜? ノリ悪いなぁ〜!」という理不尽なバッシングを展開。
居酒屋の有線に誘われて熱唱してる人についていけないことで「ノリ悪い」と認定されてしまうなら、日本国民の98%くらいはノリ悪いことになるような・・・
続いて流れ出した今井美樹の曲に対しても、迷うことなく熱唱開始。
同じくビール片手に、目をつむり体を揺らしながら。
このあたりで、いよいよ苦笑いが止まらなくなる僕ら。
わりと大きめな声で「すいませーん! 白州ハイボール!」とか店員さんに注文し、「客は君たちだけじゃないんだよ!」ということをさりげなく伝えようとするも、熱唱女性の耳には僕らの声なんて合いの手程度にすぎないのか、なんの反応もなく熱唱継続。
むしろ、より一層エンジンかかったような気すらします。。
こうして、特に上手くもなく下手でもない浜崎と今井をフルコーラスで聞かされた僕ら。
注意するほどのことでもないし、かといってスルーし続けるにはあまりに大きすぎる存在感。
どうしようかと思案に暮れていると・・・・・・
ここで、ついに事態が大きく動きました!
今井美樹の曲が終わり、明らかに「次は何かしら」と待ち構えている熱唱女性。
しかし、ここで流れてきたのは、ディープ・パープルのハイウェイスター!
間奏で登場するキーボードとギターの早弾きが有名な、ゴリゴリの洋楽が登場したのです。
有線は、基本的に同系統の曲が流れ続ける為、厨房サイドにチャンネルを変えられたことは明らか。
おそらく、厨房サイドでもイラッとしていたのでしょう。
1曲でやめるかと思いきや、2曲立て続けに攻められたことで堪忍袋の緒が切れたようです。
そして、まさかの洋楽登場により、例の女性はたちまちついていけなくなりフリーズ。
一瞬にしてすごいおとなしくなってました。
続いて流れてきたボンジョビのバッドメディシンにも当然ついていけず、ビールに逃げるしかなくなった熱唱女性。
怯むことなくついていけてたら逆に凄かったんだけどなぁ。。
そんなわけで、「有線変えろ!」・「浜崎と今井は避けろ!」という、客と店員との心が一つになったという奇跡の瞬間に立ち会えた貴重な呑みでした。
それにしても、直接注意するでもない、ただ有線を切るでもない、実にスマートな解決法です。
素晴らしいファインプレー。
ここの店員さんは仕事のできる人なんだな、とつくづく思いました。
今後もこの素晴らしい店には、頻繁にお世話になりそうです。
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