恐怖のおしゃべりタクシー ---2010/3/5の日記--- |
昨日の出来事。
急いでいたし、目を通しておきたい書類があったし、ということで、打ち合わせの場所まで移動するのにタクシーを使ったんですよ。
そのへんを走っているタクシーを呼びとめ、乗り込みつつ目的地を告げます。
すると運転手さん、「はいはい〜♪ 了解〜♪」と陽気にお返事。
特に気にせず、バッグから書類を取り出し読み出す僕。
すると、信号待ちでヒマだったからなのか、僕の座ってる方を振り向きながら、
「いやぁ、今日はなんだかはっきりしない天気ですね〜?」
めっちゃ書類を見てる僕の姿を確認したはずなのに、ごくごく普通に話しかけてきました。
なんで・・・・・・? 書類見てますやん・・・・・・
そもそも、人見知りの人間が嫌う会話トップ5に入るのが、この「見知らぬ人との天気の話」です。
果てしなくどうでもよく、そしてなんの実りも無い会話なのですから。
人見知りについては一方ならぬ自信を持つ僕ですから、当然僕だってこの会話が苦手。
まあでも、そうはいっても僕も一応社会人のはしくれ。
これくらいのライトな会話にはある程度対応できるようになってるし、また対応すべきだとも思っています。
しかも、最近は物騒ですから、どんな客なのかを軽い会話で確かめておきたいとかそういう考えもあるのかもしれませんし、それに、客を退屈させないようにという心遣いかもしれませんから、無下にするのもダメです。
ということで、一旦書類から目を切って普通に応対する僕。
「あ、そうですよね。 なんかイヤな天気ですよねぇ。」
「ねぇ? 参っちゃうよねぇ?」
「そうですねぇ。」
「このままだと雨降っちゃいそうじゃない? 参るよねぇ。」
「そうですねぇ。」
「一応天気予報では降らないみたいなんだけど、どうなんだろうねぇ?」
「どうなんですかねぇ。 なんとか持ちこたえるんじゃないですか?」
「そうかなぁ? でも、この天気じゃいつ降り出すかわかんないよ?」
「そうですねぇ。」
「大丈夫かなぁ。 なんか朝からずっとこんな感じの天気だもんねぇ?」
もういいだろ天気の話。
いつまで続くんだ。。。
一体どこがゴールなんだ。。。
何らかのキーワードを言わないと終わらないシステムなのか?
この会話を終了させるためのキーワードがあるのか・・・?
そんな感じでネバーエンディングな様相を呈してきたこの話ですが、「そうですねぇ」「どうなんですかねぇ」をもう2回ずつ言ったあたりでようやく終了。
ふぅ・・・・・・
このあたりから、久々やばいタクシーに乗ってしまった、ということに気付き始めます。
そう、僕の苦手な「おしゃべりタクシー」に・・・
天気の話が終わり、これでようやく書類に目を通せる、とホッとしていると、2秒ほどの沈黙の後、
「いやぁ、実はね、僕もちょっと前まではサラリーマンをしてたんですよねぇ〜。」
再び始まりました。
しかも、いきなりの自己紹介開始です。
実はね、ってどういうことだ・・・?
へぇ、と適当に答えつつ、せわしなく書類をめくったりして「今忙しいアピール」を必死で行なうも、彼には全く届かず。
無情にも、彼のプロフィール語りは続きます。
しばらく適当に返事をしながら聞いていると、話の内容のほとんどが「私のおしゃべりがお客さんから好評で、よく指名が入って困っちゃうんだよねぇ〜」という、天気の話以上に興味の持てない内容でした。
しかも、「特に若い女性から引っ張りだこだ」的なことも言ってました。
残念ながら、僕には彼の魅力をミクロ単位ですら感じ取ることができなかったわけですが、おそらく僕以外の方には好評なんでしょう。
ガリガリガリクソンにそっくりな風貌で、かつ、忙しそうにしてる僕にお構いなしで話しかけてくる胆力を持つ彼ですが、まあ本人がおっしゃるんだし、特に若い女性からも好評なんでしょう。
その後も、アタック25で空気を読まず一人ぶっちぎりで答え続ける解答者のごとく突っ走る彼。
トークに終わりが見えません。
むしろエンジンかかってきちゃってます。
これだけ乗ってない返事でなんでエンジンかけられるのかが不思議で仕方がありません。
その後も、
「あ、そういえばね・・・・・・ぷぷぷっ! いや、これも面白い話なんだけどぉ、」
という、禁断の『面白い話』という前フリから始まる話を繰り出してきたりしつつ、時間いっぱいまで喋り続けてました。
ちなみにその『面白い話』とやらの内容は、「転んで頭ぶつけたら結構大きなタンコブが出来た」といった、愛想笑いのタイミングにすら困るような悩ましい話だったんですけどね。
なんとか必死で相槌を打って乗り切りながら、ようやく目的地へ到着。
「ふぅ、今日も楽しませた♪」的な満足感溢れる表情で送り出されました。
今後あのあたりでタクシーに乗る時は、彼に当たらないよう是非気をつけようと思います。
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