夫婦喧嘩で大事なこと ---2010/6/16の日記--- |
この前、結構マジな夫婦喧嘩が勃発したんですよ。
きっかけは些細なことだったんですが、あれよあれよと双方エキサイトしてしまい、次第には過去にモメたことまで蒸し返しての大論争に発展してしまったのです。
最初はお互い理論的に攻め合い、情勢はかなり拮抗していました。
しかし途中で、嫁がちょっとした屁理屈をこねだしたのです。
そして僕は、この屁理屈を見逃しませんでした。
この拮抗した状態を突破し収束へ向かうには、ここしかない!
ここでビシっと屁理屈を指摘し、嫁を黙らし、この揉め事の解決を図るほかない!
こう考えました。
嫁も、自分が屁理屈こねたことはわかってるだろうし、そこを突かれたら白旗上げるしかないはずだ、と。
そうなってしまえば、「俺も言いすぎた」的な感じでまとめにかかれば、おのずと解決へ向かうはずだ、と。
こうして、ようやくこの揉め事の着地点が見え始めました。
僕の中では、この時点ですでにエンドロールが流れています。
でも、感情はまだ高ぶったまま。
しかし、これはこれでOK。
変に落ち着きながら「なんなのその屁理屈?」なんて言ったりしたら、火に油を注ぐようなもの。
ここは、高ぶった感情そのままに、勢いをつけてビシっと「なんなんだよその屁理屈はッ! おかしいだろ!?」くらいに言った方が解決に向かいやすいはず。
ってことで、勢いよく言うことにしたんですよ。
まずは、「なんなんだよその屁理屈はッ!」って、ビシっと決めようと思ったんですよ。
しかし、僕から飛び出したセリフは、無残にも以下のようなものでした。
「なんなんだよそのヒレカツはッ!」
はっきりと噛んじゃったんですよ。
凄く明確に噛んじゃったんですよ。
あのですね、人生には、絶対に噛んじゃいけない場面って何度かあると思うんです。
で、この場面も、わりとその一つなんじゃないかと思うんですよね。
なのに、出てきたセリフはなぜかヒレカツ。
屁理屈と言いたかっただけのに、飛び出してきたのはなぜかちょっと高級な食材名。
いや、でもね、言い訳するつもりじゃないんですけど、皆さんも暇な時があったら是非やってみてください。
腹立つこと思い出して、その怒りを早口で言葉にして吐き出してる最中に、「屁理屈」って言ってみてください。
あら不思議、結構な確率で「ヒレカツ」に早変わりしちゃいますから・・・・・・
まあそれはそうと、問題はこの後ですよ。
この噛みをツッコまれる前に、会話の主導権を握らなければなりません。
早くしないと、この噛みのせいで劣勢に立たされる可能性大です。
ってことで、まだ次に喋ることが思い浮かんでいないものの、とりあえず「大体さぁッ・・・」と言ってみて相手の言葉を封じにかかります。
しかし、残念ながら後が続かず、ここで言葉を止めてしまう僕。
すると嫁、この隙をつき、小さい声でボソリとこう呟きました。
「ヒレカツて・・・」
はい、しゅーりょー。。。
これで僕の負けは確定です。
一打逆転、満塁サヨナラホームランですよ。
そこ言われちゃあどうしようもありませんよ。
だって、言っちゃったんだもの。 はっきりと「ヒレカツ」って。
でも、僕は諦めませんでした。
消化試合だと知りつつも、最後まで戦おうと思いました。
ってことで、もうちょっと足掻いてみる僕。
「言ってないよ! なんだよヒレカツって! 屁理屈っつったんだよ!」
「ううん、ヒレカツって言った。」
はい、また満塁ホームラン打たれました。
もう勝負はついてるのに、さらに打ってきやがりました。
ダメ押しってやつですね。
でも僕は、まだ怯みません。
怒りと悔しさをバネに、立ち向かっていきます。
「言ってないって! そんな屁理屈を言うなって言ったんだよ!」
「言ったよ、ヒレカツって。 はっきりと。」
どこまで追加点が欲しいんでしょうかこの嫁は。
抵抗してはいるものの、こっちが負けているのはもう明白なんだから、少しは手加減してくれたって・・・
このあたりでなんだか怒りも消えてきて、逆に馬鹿馬鹿しさがめきめきと頭角を現してきました。
それに、「まあ、実際はっきりと言っちゃったしなぁ・・・」ってのも手伝って、ここでギブアップ。
皆さんも、プロポーズと大喧嘩だけは噛まないようにお気をつけください。
とてつもない敗北感がつきまとってきますので。
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