信じられないミス ---2009/12/7の日記--- |
嫁と子を連れて外食に行き、そこで「アツアツおこげの鉄鍋なんちゃら」みたいな料理を頼んだんですよ。
こういう系の鉄鍋はびっくりするくらいに熱くなっていて、素手で触るのはまず不可能。
店員も、大抵の場合は「お熱いので鉄鍋に手を触れないでください」的な一言を添えていきます。
この時も当然そういった一言があり、大丈夫大丈夫、触ったりしないって、と心の中で思ってたりしました。
ところがその矢先、ごくごくナチュラルに包み込むがごとく鉄鍋に両手を添える嫁。
するとその直後、やっぱりというかなんというか、「あっっっつッッッーーー!!!!」と絶叫。
なんでそんなことをしたのかを後で聞いてみたのですが、「ぼーっとしてた」の一点張り。
うーん、それにしても信じがたいミス。。
・・・・・・ってところで、一つ思い出したんですよ。
過去にもこういう信じがたいミスを目の当たりにしたことがあったなぁ、って。
これは5年くらい前の話。
この時に所属していた会社の先輩が、なかなかファンキーなことをやらかしてくれました。
確か、今と同じ寒い季節だったと思います。
僕と同僚、そして先輩を含めた男3人と、他部署の女の子3人との飲み会が開かれる機会がありました。
まあ、この先輩というのが、飲み会に来る女の子のうちの一人である和美ちゃん(仮名)を前々から激しく狙っており、それがきっかけで僕らがこの飲み会をセッティングさせられた、というのが実際のところなのですが。
そして、いよいよ飲み会の前日が到来し、テンションが上がり倒している先輩。
昼飯時には、ミーティングと称し同僚と一緒に強引に連れ出されてしまいました。
そしてそのミーティングの場にて、
「お前ら、頼んだぞ! 俺は和美じゃなきゃダメなんだ! わかるだろ!?
この恋がダメなら俺はもうどうなったっていいんだ!」
・・・・・的なセリフをズバズバとぶつけてきます。
まあ、3ヶ月に1回くらいのスパンで上記のようなことを言う先輩なので、特に真剣には聞いていないのですが。
ちなみにこの先輩、容姿や性格は悪くなく、かつかなり仕事もデキるという、結構魅力ある人なのですが、とにかくおっちょこちょいなんですよ。
それが元で失敗すること多数。。
女の子の方も先輩のことをかなり気に入ってたのに、そんな空気を察することなく「まあとにかく飲もうよ」を連呼し酔わせればこっちのものみたいな雰囲気をビンビンに出したことにより、女の子から「あ、こいつなんかちげー」と思われてしまって逃したりとか。
はたまた、真後ろにターゲットの女の子がいるのに気付かず、「あの胸のボリューム、やばいだろ! なんとかして俺のモノにならないもんかな!?」という熱弁をバッチリ聞かれ、蛇蝎のごとく嫌われてみたりとか。
とにかくおっちょこちょいなんですよ。
ONとOFFの切り替えが激しい人で、仕事してるON状態の時はビシっとしてるのですが、一旦OFFになると上述のようなうっかりミスを連発します。
冷静にいけば、うまくいってるパターンも結構あるはずなのに。
そんなわけでこの先輩、今回はかなり気合が入っています。
今度こそミスらない!とやたらと意気込んでいます。
普段そんなことしないくせに、自ら幹事を名乗り出て、店の予約や飲み会参加者への連絡役も積極的にこなすほど。
そして、ついに迎えた飲み会当日。
その日は、朝からソワソワしっぱなしな先輩。
仕事も上の空で、意識は就業後の飲み会にワープしているのが手に取るようにわかります。
時間は流れ、ようやくあと1時間で就業終了という時間まできました。
ここで、なんとなく先輩の方を見てみると、何やらカチャカチャと携帯電話をいじくっています。
すると、ポケットに入れてある僕の携帯がブブブっと振動を開始。
さては・・・・と思いながら携帯を取り出してみると、やっぱり先輩から。
大体予想がつくものの、どんな内容なのかメールを読んでみると、
「今日はくれぐれも頼んだぞ! 和美、絶対にこの飲み会でオトすから! フォロー頼むぜ!」
という予想通りの内容。
全く、気負いすぎだよ・・・と軽く呆れてしまったのですが、次の瞬間、軽く呆れる程度じゃ済まない事態が起こっていることに気付いてしまいました。
なんとこの先輩、先ほどのメールを僕や同僚だけでなく、
今日の飲み会に参加する全員に一斉送信していたのです。。
ということは当然、
「オトすから!」とか言われちゃってる和美ちゃんにも思いっきりあのメールが届いているわけで。
メールの宛先部分を見た瞬間、フルに固まりました。
人間ここまで固まることってあるんだ、ってくらいに固まっちゃいました。。
なんてことしてくれたんだあの男は・・・・と。
「何をどうテンパったらこんなことになるんだよ・・・」と愕然としながらも、慌てて先輩のところへ駆け寄る僕。
そして、どういうことが起こっているかを説明。
そしたら先輩、
僕の7割増しで固まってました。
人間ここまで固まっちゃって大丈夫なの?ってくらいに固まってました。
ええ、そりゃそうでしょうよ。
僕にとってはある程度他人事ですが、先輩は張本人なんですから。
聞くと、どうやらこの日の飲み会参加者をリストとして携帯に登録しておいたらしく、そのリスト宛てに先ほどのメールをバチコーンっと送ってしまったらしいのです。
たかが一回の飲み会で、いちいちリストとして登録するって・・・・・・
なんて余計なことを・・・・・・
『おっちょこちょいなクセして、変なところで几帳面』という性格に加え、『珍しく幹事を担当して、全員への連絡役もこなしていた』という悪夢の調和が生んだミラクル。
この時は、いろんな意味で「逆にこの人すげーな」とか思っちゃいました。
こんなことってあるんだ、みたいな。。
この後のことですが、あと1時間で約束の時間ということもあり、とりあえず男3人で渋々ながら約束の場所へ行くことにしました。
あのメールへのフォローは何もしないままで。
いやぁ、正直行きたくなかったですね。
だって、張本人ではないとはいえ、僕と同僚もかなり気まずいじゃないですか。
一味と見なされてるわけですから。
いっそいるな!とか思ったんですが、願い虚しく普通に来てる女性陣。
もちろん和美ちゃんもしっかり来てます。
部署が違うとはいえ同じ会社だし、無断でブッチするのはさすがにまずいと思ったのでしょう。
女性陣が来ていることを確認し、軽く憂鬱になってる僕ら。
そしたら先輩、「俺に任せろ」と妙に強気な一言を放ってきました。
おお、すげえ、事ここに至って何か解決策が!?と一瞬期待する僕。
すると女の子たちと会うなり、「ウケた!? さっきの俺のギャグ!?」とにこやかにぶつける先輩。
当然女の子たちは苦笑い。
教科書に載ってそうな、「これぞ苦笑い!」みたいな苦笑い。
一瞬でもこの先輩に期待した自分をぶっとばしたくなりました。
ちなみに、この飲み会は40分くらいで終了しました。
生まれて初めて、「下手したらランチよりも短い飲み会」ってのに遭遇しました。
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