居酒屋店員にあだ名は不要 ---2008/12/10の日記--- |
歴史的な世界同時不況が訪れている現在。
日本も当然ながらその余波を受け、様々な業界が悲鳴を上げています。
飲食業界もその一つ。
生き残りをかけ、いろいろとアイデアを出しながらなんとか他店を出し抜こうと努力しています。
テレビの特集とかで見たのですが、そりゃもうしみじみと感服してしまうような企業努力をしているところも多いんですよね。
ああやって、驚きの低価格を実現してるんだなぁ、と。
こうした店には惜しみなく敬意を表したいものです。
が、しかし・・・・・
こういった店とは逆に、とんでもなく空回りする飲食店が存在したりもします。
「なんでそっち方向行く・・・?」といった、『サービス』というものを履き違えている店が。。
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都内某店へ、男4人でむさくるしく酒を飲みに行った時のことでした。
この店、入った瞬間からなんだか異様な雰囲気。
異様な雰囲気というか・・・・・・・ 店員たちのテンションが妙に高いのです。
翌日にリンかけのオール6イベントでも控えてんのかってくらいにテンション高いのです。
「大丈夫かここ・・・・?」と一抹の不安を覚える僕ら。
しかし、この日は週末ということもあって、あまりダラダラと店選びをしている暇もありませんでした。
まあここでいいでしょ、と皆でなんとか割り切り、素直に着席。
しかし、着席した瞬間でした。
「なんだこれ・・・?」
連れの一人が、壁に貼られていた紙を見て不審そうにつぶやいたのです。
どれどれ?と一斉にその張り紙に注目がいったのですが、そこにはとんでもないことが堂々と書かれていました。
「当店では、店員一人一人にニックネームがつけられています。
店員をお呼びの際は、是非ニックネームで呼んであげてね☆」
ヴァカか・・・・・・・?
ここのオーナーはヴァカなのか?
例えば『たっちゃん』とかいうニックネームが付けられてたら、ビール一杯おかわりするのにもいちいち「すいませ〜ん、たっちゃ〜ん!」みたいな感じで呼ばなきゃいけないってこと?
なんて残酷な店なんだ・・・・・・・・・・
信じがたい傍若無人なルールに全員しばらく固まるも、担当らしき店員が容赦なく僕らのテーブルへ到来。
張り紙によると、どうやら店員全てに名札がついていて、そこにニックネームが書いてあるらしい。
この時、僕ら全員は同じことを祈っていたと思います。
せめて・・・・・ せめて普通のニックネームであってくれ、と。
「たっちゃん」とか「トッシー」とか、そういったギリギリ呼べるラインであってくれ、と。
しかし・・・・・・・・・・・・ 願い虚しく、僕らの担当についたのは「ベジータ」という名札がつけられた店員。
つまり、今後ビール一杯頼むのにもいちいち「すいませ〜ん、ベジータさ〜ん」と言わされるハメになったわけです。
これはキツい。
拷問に近い。
ってか拷問だ。
しかもこのベジータさん、よりにもよって天然パーマのメガネ君。
一体この彼のどこにベジータの要素があったんだ?
この彼に罪はないが、名付けたヤツは万死に値する。 一歩前へ出ろ。
よりにもよってベジータときたか・・・・・と激しくヘコむ僕ら。
しかしこのベジータさん、空気も読まずに明るく話しかけてきます。
「はじめまして、今日一日担当させていただきますベジータです!
よろしくお願いします!」
誰一人として彼の目を見ることはできなかった。
すんごい怖いヤクザに因縁つけられてるかのごとく、僕ら全員伏し目がち。
店を替えようにも、週末のこの飲み頃の時間にサクっと入店できる店が見つかる可能性は低い。
つまり、本日はここで飲食をさせていただくしかないわけです。
お通夜みたいな雰囲気の中、かろうじてファーストオーダーが完了。
そして無事ビールとつまみが届けられ、なにはともあれまずは乾杯。
しかし、最初の一杯なんて光速でなくなっていくもの。
早速深刻なるビール不足に陥ってしまいました。
さあ困った。
ビールを頼むためには店員を呼ばなければならない。
つまり、禁断のベジータコールを発動しなければならない。
相談した結果、誰か店員が通過するのを待とうということになりました。
全員一致で、ベジータコールだけは勘弁ということになったので。。
そうこうしているうちに、うまいこと店員が僕らのテーブルの横を通過しようとしたため、慌てて呼び止めます。
「あ、すいません! すいません!」
「はい、なんでしょう?」
「あの、生ビールを4つ追加で。」
「えっとぉ、こちら担当は誰になっていますでしょうか?」
「・・・・・・・・・・・・・
ベジータさんです。」
「あ、ベジータですね! 今呼んできますのでっ!」
結局言わされた。
くそっ、これを避けるためにいろいろ頑張ってたのに・・・・・・
いちいち担当確認などせず、お前がオーダー通してくれればいいじゃないか・・・・・・
結局この後も、なんとか必死でベジータという単語を避けようと努力したのですが、都合10回ほど言わされてしまうという悲しい記憶を叩き込まれつつこの飲みは終わっていったのでした。
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いかがでしょうか。
このサービス、いります・・・・?
ってかサービスですか・・・・・・?
実は、この店に行ったのって結構前のことなんですよね。
で、偶然つい最近この店のそばを通りかかったんですけど、えらいもんで見事に潰れてました。
自然の摂理ってやつでしょう。。
こんな時代です。
どんな業界でも企業努力というものは付き物でしょうし、是非とも頑張ってほしいのですが、なるべくなら間違った方向への努力は極力避けていただきたいものです。。。
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