[3]揺れる想いはマシュマロみたいにふわふわ [ 2017/6/22 ] |
ここでふと我にかえる。
「どうでもいいや期」真っ最中だというのになぜ私は次に打つ台を探しているのだろか。
このまま骨も残らないレベルの大爆死をこの台で遂げれば良いのに。
ああ情けない。
これではっきりした。
やはり死ぬ覚悟なぞ私にはできていなかったのだ。
秘宝伝に座ったときも、心のどこかでは、あわよくばと考えていた。
ああ情けない。
いっそこのまま残りのメダルを流して帰ろうか。
何かスロットとは別のものに負けた気がする。
やるせない気持ちのままお店をぐるっと回る。
今後看板機種になりそうな番長3達がなかなかいかつい吸い込みっぷりを披露している。
それに加え、バラエティ島の戦士達の血肉でこの店はさぞ潤っていることであろう。
わかった。
私はもうわかったぞ。
やはりどれだけ言っても私はただのスロットが好きな人。
どうしたとこでヒリヒリするような気持ちになりたいんだ。
打とう。好きなだけ。
今日は閉店まで打とう。
このあとも予定なんてないし、砕け散るまで好きな台を好きなだけ打とう。
腹に突っかかる何かがとれた私は勝手に盛り上がりだし、これから宴が始まりますよと店員さんにそう告げた。
店員さんも首をかしげながら頑張ってくださいと言ってくれた。
そして出会うべくして出会った1台のパチスロ。
「スーパーリノMAX」。
こいつだけは何があっても手を出してはいけない。
私にもそう思っていた時期がありました。
打てば、人がどうにかなると言われるこのスーリノ。
説明なぞ不要。
一撃5000枚も普通に射程圏内。
この窮屈な世界の最後の夢がここに詰まっている。
さあ。
リノおじさんの宴が今始まる。
→300G経過。
焦らない。
まだあせる時間じゃない。
このくらい一度当てれば余裕ですから。
→750G
もういやああああああああっ!!!
→1300G
んんん。
目が痒い。
なんか目が痒い。
→1430G
もう帰る。
頭がボーッとする。
これはもしかして病気なんじゃないだろうか。
帰り道、無音の車内で私は思う。
どうしてこうなったのだろう。
秘宝伝を打っていたときは王様だったはずなのに。
こんなの私の許容範囲の負け額ではない。
どうしてこうなったのだろう。
自分なんかだいっきらいや。
馬鹿丸出しの自分がだいっきらいや。
もうスロットなんかいやや。
こんなんもうやめにしよう。
皆様、いよいよ私はスロットから足を洗うときが来たようです。
こうやってやめようと思ったことは何度だってあるのですが、今回はマジです。
それではまたいつか。
来世でお会いしましょう。
さようなら。
〜翌朝〜
僕 「よっしゃ。うちいこ。」
-75000
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