[2]ブラックラグーン2と野菜 [ 2016/2/28 ] |
そしてラグーンラッシュ中にボーナスを少し絡め、ゲーム数も少し乗り始め、獲得枚数がもう少しで1000枚に届こうとしていた。
いつになく最高のスタートだ。
このまま閉店まで、あわよくば夜の9時までこのままの調子で……。
欲張りなおれは神に祈りながらレバーを叩いていた。
だがダメだった。
たかが養分スロッターの声を神は聞き入れることはなく残り10G。
必死にレバーを叩いてると友人Aが様子を見に戻ってきた。
『よう調子はどうだ? っておい!! 冗談はよしてくれ! 人様を退かしておいてしれっとARTに入ってるじゃねえかこの野郎!!』
『落ち着けってんだ! よく見てくれ。 残り7G、獲得枚数はピーナッツの涙程度だ。』
友人は画面を確認するなり鼻で笑いやがった。
『はは! すまねぇ! まあせっかく台を譲ったんだ、もっと出してくれなきゃ張り合いがねぇってもんだ。』
その時。
『野菜……今日の下段リプは何ていうか、その…そう、とてもキュートだな。』
『ああ間違いねえ。 幸運の女神さ。 彼女がさっそくチャンスを運んできやがった。』
しかし、
『おいおい! 大丈夫かよ野菜! ヘブンズラッシュに入ったはいいが、ベルしか引いてねぇじゃねえかよ! どうすんだよ! このままだと死んじまうぞ!』
『ああわかってる! 君も死ぬ、俺も死ぬ、皆死ぬ……だが今じゃない!』
『オーケー、わかった、落ち着けぇ… 。 なんで、バーが、斜めに、揃っている? おい、もしかしてこれ……』
『言われなくてもわかってる! 最高のショーの始まりだ!』
自身初のスーパーヘブンズラッシュだった。
正直に言おう。
あまりに驚きすぎて「へぁっ」って声が出たことを。
ブラクラが好きな人なら一度は経験してみたいスーパーヘブンズラッシュ。
唯一無二の特化ゾーン。
まさかこの俺にも引く日が来るとは思いもよらなかった。
『……おいおい。 一体何G乗ってるんだ? 随分と継続しているようだが…』
『話しかけんじゃねぇ! 今は集中を切らしちゃいけねぇんだ! この左手に全神経を……』
『ぼ、ぼぬす……?』
『何が起こってるだ説明してくれ! 野菜! お前は今、ボーナスを引いたのか!?』
『知らねぇよ! 気が付いたらこの様だ! 一体どうしたって言うんだ! 夢でもみてんのか!?』
スーパーヘブンズラッシュ中のボーナスは300G乗せが約束されていることを思い出した俺は、残りG数がいくらになったかを見るのが少し怖かった。
そして結果はこうだ。
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