[2]思い出のホール「四国・徳島」 [ 2014/9/21 ] |
「あれ? パパ、このチラシのパチンコ屋さんって、近所のあの店?」
嫁が手にしていた新聞の折り込みチラシ。
「なると」のリニューアルオープンのお知らせでした。
数週間ほど閉店していたのですが…改装していたようです。
「あのパチンコ屋さん、つぶれちゃったんだと思ってた。」
チラシには、『クリーン』『安心』『お気軽に』の文字が躍っています。
「なると」に、改装に踏み切る予算があったことに驚きながら、店を覗いて見ることにしました。
数日後、会社帰りに「なると」へ。
駐車場の雑草はきれいに掃除されていましたが、建物自体は何も変わっていません。
『クリーン』とは何なのか…興味津々で店内へ。
「…なるほど…こうきたか」
パチンコ台に設置された灰皿を全て撤去した
『店内完全禁煙』。
ドル箱交換不要、通路がスッキリ
『ドル箱レス』。(パチンコの下皿の下に直接ジェットカウンターがあるシステム)
お米やデザートを取り揃えた
『景品コーナーの充実』。
脱税の温床、高まるギャンブル性、ゴト行為と、パチンコのイメージが相当悪かった時代。
「なると」は、女性でも安心して来店いただけるクリーンな店、として生まれ変わったようです。
生まれ変わったのは良いですが、
集客力は生まれ変わりませんでした。
今では一般的は上記の取り組みですが…あまりにも時代を先取りし過ぎ。
喫煙率がびっくりするくらい高かった時代のパチンコ屋での『完全禁煙』。
ガラガラの店内で、さらに出玉感を無くす『ドル箱レス』。
ニーズが全く無かった『景品コーナーの充実』。
私も一発も打たずに店を出て、タバコに火を付けました。
さらに数か月後、ある噂を耳にしました。
あの「なると」がアツい、というのです。
あんな爆サムい店のいったい何がアツいのか、客がいなさ過ぎて冷房を入れてないんじゃないか、と思いながらも、再度来店してみることにしました。
「…なんにも変ってないやん…」
平日の夜とはいえ、ずらっと並んだパチンコのシマに、客は1〜2人。
「…さて、ミリオン行くか。」
あまりに寂しい光景に、店内奥に足を運ぶまでもなく、帰ろうとしたのですが…
「な、なんじゃあれっ!」
最奥のシマから、もうもうと
煙が上がっているではありませんか!
確か「なると」は完全禁煙だったはず…
本気で火事だと思いました。
次のページへ
ナラ シカオの記事一覧へ
読者ライターの最新更新一覧へ