店内を徘徊し、台をしぼりにいったが、ゾーンも天井も引っかかりそうなものは見当たらない。
だが、人間追い込まれたときこそ力を発揮するものだ。
今ならどんな台を打とうが、強フラグorプレミアフラグを軽く引いて○千枚のコインを獲得できる自信がある。
足を止めたのは、1台だけ空いていた新台「戦国乙女〜西国参戦編〜」だった。
ある程度の予習の中で、100G以内で抽選を受けることができるとか、強小役を引ければ一気にメーターが100減るとか。
・・・なんていう曖昧な知識で台を選んではいけないことは百も承知だ。
それでもその台を確保し、コインサンドへ諭吉を詰める。
理由は簡単だ。
ヨシテル様の太ももを懐かしく感じたからだ。
仮に、あの太ももと同等の足を持つ女性がいたならば、無我夢中でダイブしてしまうかもしれない。
何を隠そう、私は根っからの足フェチだ。
おかげさまで、当初の目的などすでに忘れていた。
別にパチスロでそんな欲求を満たそうなどとは考えていない。
だが、繚乱の刻にてさまざまな角度から写し出されるヨシテル様の太ももと凛々しい表情を、私の疲れた体が求めていた。
学生時代にぼろ負けした帰りに、ちょっとだけリオパラを回していたあの感覚に似ている。
遊戯を開始すると、何も引いていないのにぐんぐんメーターが減っていく。
投資わずか2千円で乙女アタックへ突入した。
オウガイにタコ殴りされる乙女達。
心優しきミツヒデは、小太郎の攻撃を受け入れる始末。
投資を続けること8千円。
繚乱の刻にはまったく突入しない。
引かないでもらいたいが、正直なところものすごく前兆ステージでのヨシテル様の太ももが見たかった。
だが、そんなところでがっかりしている場合ではない。
残金はICに残った2千円のみ。
この台は望み薄と判断し、別の戦国乙女へ移動した。
これが最後だ。
「ごめんなさい。 立替分と諸事情でお小遣いなくなっちゃったので・・・」
帰って謝る用意もバッチリだ。
気合を入れてひたむきにレバーを叩くと、投資わずか1000円。
スイカでメーターを100減らし、あっさりと乙女アタックへ突入した。
おそらくこれがラストチャンス。
やはり、窮地に追いやられた人間の底力は凄まじいものだ。
ここから怒涛の引きを見せつける。
マサムネとシンゲンが小太郎に勝利し、本日初めてのARTへ突入した。
私もこやつらにボコボコにされてみたい・・・と、小太郎に若干の嫉妬心を抱く。
ここまできたら信じてもらえないだろうが一応言っておく。 変態ではない。
ARTの初期ゲームは55Gだったが、シンゲンが気合の上乗せ。
245Gを叩きだす。
そこからもちょこちょこと上乗せを繰り返し、一撃1400枚弱を獲得することに成功した。
毎度毎度残念だったのは、ヨシテル様の足が一番いい角度で映るときに限ってセリフ演出で隠れてしまうことだった。
自分でも信じられなくなってきたが何度でもいう。 変態ではない。
たぶん・・・。
ART終了後、周期を1回分だけ回し、最終的に1300枚を交換することができた。
投資1000円で1300枚。
そう、投資はたったの1000円なのだ。
仮に何も引けなかったならば、明日からの一週間お昼ご飯はカップヌードル1つだったはずだ。
移動は自転車だったかもしれない。
まさに火事場のクソ力。
人間、追い込まれてこそ本来の力を発揮できる。
奥底に秘められた引きを取り戻すために、一度追い込まれてみるのも面白いかもしれない。
そう思った一日だった。
大切なのでもう一度いう。
2台目に打った台の投資は、たったの1000円だ。
ただ残念だったのは、2台目に打ったこの台が「5スロ」だったということ。
20スロでの投資8000円+5スロでの投資1000円で、総投資9000円。
5スロでの1300枚での換金は6500円。
しめて−2500円。
スーパーの特売カップ麺でも買いに行こうかなぁ…。
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