[2]ホンキィ・トンク・ゲリオン [ 2015/10/6 ] |
もはや限界だった。
このままでは、ホールの中心でセカンドインパクトの大惨事だ。
このままでは、非常に上品な事態を招いてしまう、社会人として大切な何かを無くすことになる。
覚悟を決めてトイレに立つ。
この時私は、中学生時代のことを思い出していた。
「おい男爵、よく見てみろ。 本当は『エヴァンケツオン』なんだぜ」
当時の同級生、山口君のセリフである。
突然何を言い出すんだ、脳にばい菌でも入ったのかオタ眼鏡が。
と思っていたら、どうやら当時流行していたエヴァのロゴの話だった。
↑初代スロの画像だが、エヴァンゲリオンの文字に注目してもらえばご理解いただけるであろうか。
まあ確かに、「ケツオン」と読めなくもない。
この時は山口君のドヤ顔が無性に腹だだしく、「くだらねー」と一蹴した私だったが、世の中にはなかなか面白いことを考えるヤツもいるなと感心したものだった。
しかし今は、エヴァのケツより私のケツだ。
目標を便器に入れて、スイッチを押すのだ。
詳しい描写は避けるが、私の中のBIGを放出し、わざとらしく缶コーヒーを片手に席に戻る。
いやーコーヒー買ってきたわー、無類のコーヒー好きな男爵がコーヒー買うために席立ったわー。
と、私の敬愛する地獄のミサワ先生の描くキャラクターみたいなアピールぶりだった。
ちなみにラブ嬢には完全に無視された。
きっと照れているのだろう。
アイスコーヒーを飲んで気分を入れ替える。
よし、ここからだと再びレバーを叩き続ける。
…なにも起こらない、いや正確には「CHANCE」は出るけど発展も何もない。
ART中はレア役が揃いにくくなるのは知っていたが、それにしてもいささか退屈だと思った、その時である。
腹
痛、再来
バカな、ヤツは完全に沈黙したはずでは。
お前は来なくていい、レア役が来い。
普段ならなんでもない演出だが、今はマリ女史のセリフ「ワンコ」が他の何かに見えて仕方がない。
○ンコ君ならある意味絶好調だ、暴走モードだよ。
まったくなんて日だ、私が打っているのはエヴァなのに、考えているのはこうもんちゃまのことばかりじゃないか。
これがエヴァン下痢オンか、やかましいわ。
もう諦めて静かに席を立つ。
個室で男の戦いに辛くも打ち勝つ。
戻ると、隣が空席になっていた。
私のテンションは下がりっぱなしだったが、諦めずに打ち続けた。
『エヴァンゲリオン 希望の槍』は非常に惜しい台だと思う。
決してダメな台では無い。
でも打ち手にとっては「違う、そうじゃない」といった部分が多い。
押し順ペナが無いので出目を楽しめるのが売りなのだが、演出で期待できないことがわかってしまうのが残念だ。
レバオンで強い演出が無ければほぼノーチャンスなのも地味につらい。
そして高設定であっても、まとまった出玉を得るルートが上乗せ特化モードからしかイメージできない。
個人的にエヴァに期待するのは、テンポ良くボーナスを重ねて出玉を得ることなのだが…
でもA+ARTのゲーム性と、多数の判別要素で設定を推察するおなじみの要素は好きです。
さて、私ほどの紳士になると、台も気持ちに応えてくれるというものだ。
腹痛を乗り越え打ち続けた私に勝利の女神は微笑んだ。
見事上乗せ特化ゾーンに突入。
これがよく継続する。
画面狭しと暴れまわる彼らに男の私も思わず見とれてしまう。
そして500Gを越える上乗せを獲得。
素晴らしい、これこそ私が望んだものだ。
やはり仮面ライダーは最高だ。
ああ、エヴァはどうしたかって?
300枚くらい獲得して終わりました。
シンジ君も藤岡弘、氏に弟子入りして、素手で使徒に殴りかかったりするくらいの男気を見せてほしいものだ。
胃腸の弱さもライダーになんとかして欲しい、紳士な私の思い出である。
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