[3]ワルツ・フォー・ラブ [ 2016/2/2 ] |
気をとりなおして通常時を消化していると、AT終了から40ゲーム程で強ベルから再びATに当選。
そうこなくっては。
そして退店。
さらにAT終了後110ゲーム程で自力解除ゾーン「LOVEゾーン」に突入、そしてAT当選。
流れるように退店。
店のドアが開かれたと思ったらいつの間にか閉じている。
もはや営業妨害レベルで、開けたら閉めるの入退店を繰り返す男爵に根負けしたのか、4回目のATでようやくアフターデートチャンスに発展した。
デートを成功させれば上乗せらしい。
よし行け男爵、ちょっと気の利いたことでも言うんだ。
うわっ……
思わず声に出してしまった。
気持ち悪い、主に三点リーダーが気持ち悪い。
キャバクラに一見で来た30過ぎのオッサンにピンク色背負ってこんなこと言われたら通報ものだ。
しかし意外にも原さんは「私も大好き!」みたいな言葉を返してきた。
飲み過ぎではないのか。
私が福山だからだろうか。
枚数上乗せかと思いきや、GOHOUBIRUSHと出てきた。
ストップボタンを押す毎に「セクスィー!」「ダイナマイ!」の掛け声とともに水着の原さんがくねくねして上乗せしていく。
うむ、嫌いじゃない、嫌いじゃないぞ。
平均がいかほどかは知らないが、初めてにしては上出来の上乗せだと思う。
そして上乗せ後はまた店内戻り、別のラブ嬢を口説く。
現実世界でこんなことすると大ひんしゅくは間違いない。
しかしパチスロ界の紳士は気まずさとかを全く感じない、鋼鉄のメンタルを持っている。
ええい、もうかまうもんか。
誰彼かまわずアフターデートに誘い好きだと告げる、舌の根も乾かぬうちに次の女性に手を付ける。
ゲスの極みとしてふっきれた私は、キャバクラ荒らしのキラーボールとなった。
瞬く間に複数のデート場所を巡回。
神社をパワースポットと呼ぶようになったのはいつからだろうか、そんなことを考えているうちに次々とアフターデートを成功させていた。
これは体験版格闘ゲームのキャラ選択画面ではない、
一人を残して全てのラブ嬢をオトしたのだ。
残るは葵ゆりか嬢のみ、残り枚数もそこそこ確保しているため期待も高まる。
彼女はご丁寧に名刺という名の挑戦状を差し出して来る。
シャンパン飲みたいがー。
ドランクモンキーみたいなものだろうか、恐ろしい異名を持っている。
ここまで来たんだ、何としても彼女をオトしてコンプリートしたい、ええい私もタイガーだ、グゥレイトォ!
そうさタイガーのように元気イッパイ最強ブドウとかを引くんだ、ビタミンパワーのエネルギーさぁ!
そうすればプレミア的な疑似ボーナスのハーレムボーナスに入って3000枚以上の獲得が見えてくるんだ!
退店。
レア役が行方不明になりました。
一度爆裂トリガーとなる「おねだりチャンス」にも入ったが何も起きず終了。
イケそうでイケないギリギリラインの寸止め、これではまた打ちたくなってしまうではないか。
巧妙に男の心理を突くとはさすが夜の蝶、手練手管である。
こうして私のラブ嬢体験は終了した。
この機種は今でもバラエティコーナーに少数設置している店があるだろう。
意外な役であっさり当たったりするので、強い特定役待ちになってしまう機種に疲れたスロッターにはお勧めだ。
まとまった出玉を得るには事故らせなければという部分はもはやお約束ではあるが、時間と資金に余裕があれば未体験の人は是非触れてみて欲しい。
獲得メダルを箱に詰めながら考える。
このきらびやかな世界のパチスロ機には様々なタイプのキャストが存在するが、打ち手にとって一番人気のキャストは誰だろうか。
冗談抜きで彼だと思う。
打ったことのある人ならば同意できるだろう。
コミカルな演出で楽しませてくれるうえに、登場する時は上乗せチャンスの場合が多いので、私は彼を常に待ち望んでいた。
今まではなんとも思っていなかったのに、何故かしら、アイツのことがこんなに気になるなんて……
やだ、ワタシったら……もしかして、これが愛なの!?
中学生女子ならば修学旅行で告白してしまうレベルの好意だろう。
もし彼ともアフターデートできたら、新たなファン層も増えるのではないか。
若干危険な思想に入ってしまう紳士な私の思い出である。
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