[3]ビタのパチスロ昔話〜ノリ打ち編【後編】〜 [ 2015/11/15 ] |
その酒の席で、Mは自分の事を色々と話してくれました。
仕事は自営業の為、比較的時間の融通は利く事。
その為、近隣の新装開店にはほぼ顔を出し、場合によってはかなり遠い場所まで足を運んだりする事。
詳しくは教えてくれませんでしたが、新装開店の情報を回す連絡網みたいな物がある事。
そして次にMが話した内容に、私は最も興味を引かれました。
「たまに攻略法の情報も回ってくる事もある。」です。
情報の多くは攻略誌にすでに掲載済のものだったのですが、ごく稀に掲載前の情報も入ってくるとの事。
実は何を隠そうこのMこそが、後に私が師と仰いだ人物。
攻略誌に掲載前の攻略法を知る事が出来たのは、全てMからの情報だったのです。
Mに出会わなければ、私はいろんな店で出禁になる事は無かったと思います。(笑)
それからと言うもの、私とOとMの3人は頻繁に『ノリ打ち』をする様になりました。
私とOが休日の日は朝イチからH店のモーニング狙い。
その後、私のテリトリーで羽根モノ狙い。
打てる台が無ければ飲みに行く。
さらに平日は、当時私もOも電車通勤だった為、沿線での新装開店があれば、場所をMから教えてもらい集合。(午後6時開店の店がほとんどだった為)
この時ばかりはヒラ打ちでしたが、あまり負けた記憶がありません。
新装開店情報収集に長けたM。
モーニング狙いの精度が高いO。
羽根モノの釘読みには自信があった私。
まさに『勝ち』を求めるには最強のメンバー。
Mの出現により、テキトー打ちをしなくなったので負ける訳がありません。
まぁ、その分飲みに行く事が増え、フトコロ事情はあまり変わりませんでしたが…。(笑)
そんなある日、突然H店が定休日でも無いのに休みに。
私達は「俺らがモーニング荒しすぎて潰れた?(笑)」なんて冗談で話していました。
ですがその後、1週間経ってもH店は開店する気配は無く。
10日が経とうとした頃には、「H店は完全に潰れた。」とウワサが流れました。
それから数週間後。
Mから私の元にH店が再開するとの情報が入りました。
再開日はちょうど次の休日。
新装開店同様、午後6時開店だと思っていたのですが、通常通りの午前10時開店。
私は、「あぁ、相変わらずボッタくるつもりか…。」と思ったのですが、私達にはさほど影響はありません。
なぜなら、私達には必勝かと思われるモーニング狙いがあったからです。
私はOに声を掛け、H店再開日に集合する事にしました。
H店再開当日。
私達は開店10分前に集合。
並んでいる客は私達を含め、6〜7人。
おそらく全員がパチスロのモーニング狙いでしょう。
暫らく休みが続いたので、この日ばかりはOも読みに自信が無いとの事。
テキトーに散って、1台でも多くの台を回そうと打ち合わせました。
いよいよ開店時間となり、私達は一目散にパチスロコーナーに向かいます。
が、なんとパチスロコーナーがあった場所には何も無い。
いえ、正しくは当時としては大変珍しい、広々とした休憩スペースがそこにはありました。
これには私達はおろか、他のモーニング狙いの人達もボーゼン。
O 「何やこれ!?」
M 「やりよったな!!」
私 「やられましたね。」
O 「マジで俺らがモーニング荒しすぎた?」
M 「そんな事ないやろ。 俺らは休みの日にしか来てないし…。」
O 「……そうですよね。」
M 「けど、パチスロ全台撤去は、いくら何でもやりすぎやろ?」
私 「いや、この店やったらあり得るかも…。」
M 「……もうこの店には来る事ないな。」
O 「はぁ〜、そうですね。」
私 「………。」
H店が長期間閉店していたのは、店舗の改装の為だったのです。
それも大幅な減台。
後で聞いた話ですが、パチスロは全台撤去では無く、6〜7台のみひっそりと残っていたらしいです。
もちろんモーニングは1台も入っていないとの事でした。
今回のお話は、先日元H店の近くを通り過ぎた時「あぁ、昔はここでモーニング狙ってたのに、今は住宅になってんなぁ」と思った瞬間、記憶が全て繋がりました。
実はこの様な昔話は、私には結構あったります。
ですが、いろいろあるが故に、記憶が混濁していて結びつかないのです。
今回の様に繋がった時には、また書いてみたいと思います。
と、言う訳で、私がその昔『勝ち』に拘り『ノリ打ち』をし、ボッタ店に莫大なお金を掛けてまで減台させた(かも知れない)お話でした。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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