読者の方々から送られてきたコラムテーマの中から、今回取り上げたのはこれ。
「スロットで生活することを『職業』と呼べるのでしょうか?」
まず、最初に結論を書きます。
改まって書くほどのことでもないのですが・・・・・・・
「パチやスロで喰うことを『職業』と呼べるか?」
答えはもちろんNO。
職業だと呼べる要素は全くありません。
たまにメールで「立ち回りを教えてください! 僕もスロを職業にしたいんです!」というようなメールがくることに危機感を感じたので、今回このテーマを取り上げてみました。
まず、職業というのは「生産的」なものでなくてはなりません。
需要と供給が成り立って、そこではじめて「職業・仕事」と呼べるのです。
この関係が成り立っているかどうかは、単純に「顧客がいるかどうか」でわかります。
食品や服の制作・販売やシステムの開発、夜の接客・パチンコ屋などなど、すべて顧客が存在するから成り立ちます。
プロ野球選手、プロサッカー選手たちももちろんそう。
お金を払ってでも彼らのプレーを観ようとする「観客」が存在します。
スポーツ選手やパチンコ屋は、特に何かを生産するわけではないけど、余暇を充実させてくれる。
人の心の隙間を埋めてくれる。
そういう意味では生産的です。
そう考えていくと、「スロで喰っていく」という行為には需要と供給が成り立ちません。
ホールが顧客?
いっぱい出して、客寄せパンダになってやってる?
いやいや、ホールはそんな存在求めていません。
むしろ迷惑です。
ホールは、「一部の人間には還元し続け、一部の人間から絞り取り続ける」ということを嫌うのですから。
満遍なく、均等に搾取したいのです。
「生かさず殺さず」の状態で泳がせたいのです。
そんなに毎回客を食いつぶしていっては、常に新規開拓客を大量に獲得しなければなりません。
企業として、そんな非効率なことはやりたくないでしょう。
これにより、スロニートが職業でないことは確定するわけです。
あと、デイトレードも職業かどうか分かれるところですね。
中長期型の投資スタイルならば、多少は「職業」としての要素もあるかもしれません。
『株式』を購入し、その企業の繁栄の手助けをするわけですから。
しかし、デイトレにはそういう志がありません。
ただ相場のスキを突いて利ざやを抜くだけ。
あ、もちろんそれが悪いって言ってるんじゃないですよ。
僕だって、やってみようかと考えていますし。
あくまで趣味としてですが。
ただ、仕事かどうかと言われると、ちょっと言葉に詰まるなぁ、と。
社会的にも「趣味」か「職業」かでグレーとなっているデイトレーダー。
決して生産的とは呼べないけど、しっかりと課税もされるわけだから一定の義務は果たしている。
それでも、やっぱり職業と呼ぶことはできないかもしれないですね。
まとめると、、、、
デイトレは、
非生産的だけども
社会的ではある。
スロで喰うのは、
非生産的で
非社会的。
泥棒や詐欺師は、
反生産的で
反社会的、職業かどうか論じるのもバカらしい。
けれど、結局はどれも職業とは言い難い。
以上が僕の職業論です。
実に一般的なこと書いておきながら、「僕の職業論」などとほざくのは我ながらどうかと思いますが。。
あと、こういうメールもたまに来ます。
「 職業なんて呼べないとはわかってるけど、大好きなスロを思う存分打って暮らしたいのでスロニートになりたいです。」
僕は、こういう人たちにも「やめておいた方がいいですよ」というような内容のメールを送ります。
決してそれを応援しようという気にはなれません。
なぜなら、大抵の場合あとあと後悔することになるから。。
例えば今、小学2年生用の算数ドリルを目の前に出されたとします。
そこには掛け算や割り算などの問題がたくさん載っています。
もしあなたが「このドリルにチャレンジしろ」と言われてやってみて、全問正解したとします。
でも、それで喜べますか?
「全問解けて良かった」と安心することはあるかもしれません。
でも、「よっしゃ!やった!」と喜ぶことはないはず。
しかし、小学2年生がチャレンジして全問正解となったならば、きっと嬉しいはずです。
「安心」ではなく、そこには「喜び」が存在します。
極論になってしまいましたが、例えて言うならこんな感じ。
スロニートになろうと思った瞬間から、パチスロがそういう状態になってしまうんです。
つまり、勝つのが当然で、負けてたら生活が成り立たない。
スロニートをしながら「俺はパチスロが上手だ!」などと言ったり思ったりするのは愚の骨頂。
スロ中心の生活なのだから、上手くて当たり前。
「俺は小2のドリルが全問解ける!」って言葉にする大人はいませんよね?
それと同じくらい滑稽な言動です。
なので、勝ってホッとすることはあっても、楽しかったなぁ・頑張ったなぁ、と思うことはできなくなってきます。
そしてもう一つ。
それは、収入という点。
まず、並びの時間なども含めるとパチスロは約14時間労働となります。
(※仕事じゃないから『労働』はおかしいですが、便宜上使用します)
で、スロで喰っている人は大体『月50万』を意識します。
なんら保険も将来性もない作業ですから、このくらいはなんとか欲しいところ。
これだけの金額を手にするためには、ヒキによっても変わってきますが、大体の目安として『週5日・フル稼働』が必要となってきます。
そして最低でも、全体の稼動の60〜70%くらいの割合で設定5・6に座っていなければなりません。
さらに、空気も悪く、なんの社会的スキルも身に付かない環境で、ただひたすら13時間単純作業を繰り返すのです。
どうですか?
そんなものを生業としたいですか?
楽しいのは最初だけ。
あとは、段々と苦痛の方が強くなっていき、ただ日々を消化していくだけ、といった感覚に陥ります。
楽しい部分もあるけど、辛く不快な部分の方が多い。
これが、実際にそういう生活を送ったことのある僕の結論です。
まあ、僕はダメスロニートでしたから、疲れたな・もう面倒だな、と思うと6でも平気で捨てて遊びに行ってたので、こういうストレスは溜まらずに済みました。
その分、収支がエラくショボショボでしたけど・・・・・・・
もちろん、何か高い志があって一時的にこういう生活を送るなら別です。
例えば、ガッツリとスロで稼いで何か事業をやりたい、とか、資格試験の勉強に集中したいから、時間の融通がきくスロを活用してちょっとした収入を得たい、とか。
これだったら『単なる日々の消化』ではなく、『夢へ向かう道のり』となりますから。
目標のためにスロを利用する、というこの考え、大人たちはイヤな顔をするでしょうが、そんなもの関係ありません。
自分の将来のためなんですから、利用できるものはなんでも利用すべき。(もちろん良識の範囲内で)
世間体や古臭い常識をかざしてくる大人たちの意見に従ったところで、彼らが将来を保証してくれるわけじゃないんですから。
自分の将来を切り開き、その身を守るのはあくまで自分自身。
そのための手段として活用する分には、なんら問題なしです。
最後に。
なんだか長々と書いてしまったので、書きたかったことの要点を一言で。
『 スロで喰うことを職業や仕事だなどと勘違いしないことが重要。
あくまで《趣味の一環として楽しみつつ、きちんと取り組めばちょっとした小遣い稼ぎにもなる》というような位置づけで済ますべき。
ただし、スロで喰うことが悪なわけではない。
肝心なのは、なんの目的も持たずその生活に長々と留まるようなことはしないこと。』
・・・・・・・・よし、今回真面目なコラムだったし、次回はバカげたやつをかまそうかな。
真面目なのとふざけたの、交互にやっていく感じでいきますんで!
パチスロコラム一覧へ